オールラウンダー森脇の成長。 ナビスコカップ準決勝 清水エスパルスVSサンフレッチェ広島

試合開始3分前にスタジアムに到着。スタジアム入口手前までシャトルバスが着けている。素晴らしい。ついでに帰り便もスタジアム出てすぐの場所から。100台くらいバスが待機していた。

試合の流れとしては、前半は6:4くらいで清水の時間帯。
ポストにはじかれるシュートが3回ほど。
ただこれは入れないかんやろというシュートというよりは、
おっよく枠にいったねえというシュートで。

小野のバー直撃ミドルも素晴らしかった。
清水には小野がいる。小野のダイレクトパス、軽快なタッチを見るだけでも3000円払う価値があると思った。

さて広島の布陣は、前半は

中林
森脇  スト 森崎和
山岸 中島 青山 服部
  高萩  高柳
     李

こんな感じ。
あんまりうまく繋げない。特に森崎和がうまくコントロールできてない。いつも独特のリズムでのボールタッチができない。
久しぶりの出場なんかな?いつものバックラインからの繋ぎがぎこちないのでペース握れず。

で後半はこんな様子で

    中林
 森脇 中島 服部
山岸 中島 森崎和 ミキッチ
   高萩 高柳
     李

とたんに広島の繋ぎが復活する。森崎が動きやすそうにしてる。中島と森崎がしっかりキープできるので、落ち着いたボール回しができる。
ついでに高萩の何とも独特なワンタッチパスの切れ味が増してくる。
本当にこの人のイメージは周りが付いていけないくらいというか、しかし正確に李にボールを供給しはじめる。

ちなみに清水の小野も一人俯瞰状態からの相手のブラインドを突いたパスを出すんだけど、周りがほとんど予測できてない場面ばかりで、ちょっと気の毒だった。

いい繋ぎの中盤から、山岸にロングパス。そこから山岸が中に切れ込んでの逆サイドネットへの美しい軌道。先制。


山岸って不思議で、物凄い突破ってのは試合に一度くらい。ほとんどがチームの戦略上とはいえ、バックパスが多い選手。でも時にするっと縦に抜けたり、中に切れ込む時はフィニッシュまで行ってしまう。これで味を覚えてもっとシュートに絡んでほしい。

そこからは、清水が押し込む展開で。
そこで、ちょっとだけ注目が清水の太田。なんで児玉がサイドじゃなくて太田がサイドなの?って思ってたら、うーん何とも言えない鋭いクロスを上げる。児玉はタイミングよく上がるし、太田はこう巻き込むような蹴り方で独特。

清水といえば右の市川だけど、左ももっと太田と児玉が交代で上がってくるようなオプションできれば何だか楽しそうだけどなー。

なんやかんやで終盤清水はヨンセンのポストに当てた小野がそのまま走りこんで右隅に華麗に流し込むビューティフル弾。小野がここまで走りきらなきゃ点が入らないところが、今の清水の苦戦状況なんかも。

でも結局そこまでで試合は終了。清水は最後の5分で、パワープレイにするのか、繋いでいくのかの意思統一が図れてなかった。もともと後半は崩しきれてなかったんだから単純にパワープレイでよかったと思う。
まあ広島も守る時は極端に人数かけて守るので、フィードは放り込みやすいんだよなー。とも言える。

さて、広島の森脇良太について書きたい。
去年や今年の序盤、パスミスが多くて途中交代させられている試合を見たことがあった。それが、この試合や9月のセレッソ戦では、ほとんどパスミスがなく、しかるべき場面で実に勇敢に攻め上がり、特にボールを受け取ってからの前への推進力が素晴らしく、相手を置き去りにするようなプレーをする。
更にこの試合では、正確なサイドチェンジパスも5回くらい成功。森脇から広島の攻撃が動きだすシーンが何度も。
いやこれは凄い進歩でっせ。森脇が落ち着いたことでバックラインには穴がなくなった。半年でこんなにわかりやすく成長を見させてもらえたことに感動すら。

広島の戦術・ポジショニング上、何とも独特な動き方が要求されるのが、3バックの左右の二人。槙野はもう当然代表クラスの仕事が出来るけど、森脇もそのレベルに近づきつつある。ウィングにもなれるし、しっかり相手との競り合いもできる。
また一人ペトロヴィッチの作品が生まれようとしている。


本当に素晴らしいスタジアム。
あれだけのコアサポーターがいるからこその今の清水の充実なんだろうとしみじみ。
清水サポになれたら毎週楽しいんだろうなー。