J1 第13節 サンフレッチェ広島VS鹿島アントラーズ

森崎浩司の試合でした。
シュートを打たないとゴールにならないことを体現するシュート。
前半の一本目。前にスペースがある。コースが開けている。迷わず左足を振り抜いた。年に何回かのビューティフルミドル。遠目で見ても軌跡が見えるよう。

半端じゃない技術だと思います。流れながらの横パスをダイレクトで。
パスもシュートも関係ない。正確なキック。

ロスタイムの感動ミドルもみんなが丁寧に消極的に繋いだりわざわざドリブル仕掛ける中での、まさに、打て!のタイミングで打ったシュート。本当に枠を捉えるセンスが超絶。しかも90分走った後の正確性。

いや本当にかなりの横殴りの雨の中、来てよかった。記憶に残るゲーム。

広島はやはり李がいるとディフェンスで全然違う。サイド奥まで相手をチェイスして、取り返したらそのままトップまでドリブルできるから本当に安定する。今日は前半のゴール真正面シュートが決まってたら、試合も決まってたな。

広島ディフェンスは良くも悪くも、インターセプトを狙って飛び出すのを恐れない。というか読みがいいからかなりの確率で奪っていく。今日は思い切りの良さが勝ちに繋がってた。

後半開始から服部に替えて石川は大当り。服部は悪くなかったけど、石川が最高。試合後は石川コールも。神戸戦の右から左へ起用されても関係ない。スピードもいいけど、足元もかなり上手い。圧巻は終盤ね見方とダイレクトワンツー二回でサイドから一気にペナルティーに侵入。鹿島を混乱させた。ゴールにはならなかったけど今日の一番シーンじゃないか。スタメンにしてほしいけど、スーパーサブ的に使われると相手は嫌だろう。サンフレッチェはなんやかんやとこんな選手が出てくるから面白い。(石川は流経大か。)

しかし広島はやっぱり森崎ブラザースのチームだなあ。今年は二人とも怪我なく揃っているからよくわかる。
試合後森崎浩司は1位になると宣言した。このままこのサッカーを継続できれば夢じゃない。後は毎回同じモチベーションでやれるかどうか。

そういう意味では今日のムジリはダメだった。持ちすぎで獲られないならいいけど今日は獲られるシーンも多かった。それでも逆サイドまて視野に入ったパスは唸らせるものもあったが。それからやはりムジリ側のディフェンスはかなり危うい。

李側だとサイドと李で相手のサイドを挟み込めるから、相手がバックパスしたり流れを止められるけど、今日はバランスが悪いと、1対1で間合いを詰めれずに鹿島に余裕もってクロスを上げられるシーンが特に前半多かった。

興木呂のナイスゴールもサイドに詰めるのが遅れて正確なクロスからヘディングされてしまう。ここの修正をどうするのかが見ものでもある。ただシャドウのサイドを固定していないから難しい問題だ。

毎回ムジリ側から攻めてくるチームもそろそろ現れそう。
ムジリは戻らない前提で柔軟にディフェンス時は4―4―2にするかなあ。

なんせ今日はムジリから交替でも良かったけど、後半30分でムジリ佐藤に替えて高萩山崎。
山崎はいつもの良く動いてチャンスメイクしてる。高萩はちょっとマズイ。あの天才肌なパスがないと、ただの運動量ない人である。しかもコースあってもシュート行かない。だからムジリより高萩がスタメンにならないんだと思う。だけど高萩が復活しないと広島ベンチはかなり寂しいものになる。


鹿島はやっぱり強え。
ピンポイントでゴールを決めにくる。正直鹿島に決定力あれば普通に勝ってたような。
そうそう一度小笠原はスタメン落ちしてたけどそれもわかるな、と。なんかほとんど前に来ないし意外性もない。

問題のフェリペガブリエルさんは相変わらず微妙。
なぜかトップに張ってボールが来ても仕掛けずにすぐバックパス。たぶん自信ないんだろうが、別にいてもいなくてもいいように見える。
まだ今日初めて見たけど柴崎のほうがアイデアありそう。柴崎は全然雰囲気負けしないのが凄かった。ただスピードなさそうだなあ。

チームの育成ってホントに難しそう。
たしかに黄金時代の本山、中田、小笠原、野沢、田代なんかはそのまま代表クラスだったわけで変化させるのは難しいと思う。

その一方で新井場なんかは地味に消えかけている。試合の中で増田、遠藤を成長されられていない現実。正直今日の内容なら次は柴崎増田本田に出番あっていいはず。
本田と野沢を軸に立て直さないとこのままズルズル行きそう。
大迫はこの試合一回もいいとこなし。鹿島のレギュラーレベルではないよね。

今日の試合。簡単に追い付かれて、またドローだったら、優勝なんて狙えないと思いながら見ていた。
後半、神戸戦と同じようにほとんど広島のポゼッション。シュートだけがない状態が続く。
それでも鹿島を下して、上位に踏みとどまれた。
まだまだ改善できるからまだまだ強くなれると思う。
ロスタイムゴール。去年より進化している。